御坂峠、天下茶屋の眼前に広がる菱形富士(以前の撮影=11月中旬頃)
天下茶屋からの富士の眺望はまさに天下一品。
古くから富士見三景の一つとして知られています。
最近、映画「ヴィヨンの妻」で注目を集めいてる太宰治が『富嶽百景』にも書いています。
ただ、太宰治はあまりこの景色を好まなかったようで、
著書のなかで「風呂屋のペンキ画、注文通りの景色」と紹介しています。
あまりにできすぎた景色に「芝居の書割だ」とも続けています。
しかし、ここからの富士はまさに絶景。河口湖と冠雪した富士は絵になります。
光線の加減でさまざまに表情を変えます。
天下茶屋、2階には太宰治文学記念室がある
そんな天下茶屋の2階には「太宰治文学記念室」があります。
太宰治が滞在した部屋が復元され、当時使用した机や火鉢などが置かれています。
『富獄百景』『斜陽』『人間失格』などの初版本なども展示されています。
太宰が滞在した頃の天下茶屋の写真もあり、当時が偲ばれます。
天下茶屋の秋の名物、なめこほうとう
そして、この時期の天下茶屋の名物が天然なめこほうとうです。
熱々の鉄鍋には、見るからに栽培ものと違う大きいなめこがたっぷり入っています。
口に含むと天然ならではの香りがふわ〜っと広がり、うまいです。
寒さが染みる季節になりました。
久しぶりに富士を訪ね、うまいほうとうなど食べたくなりました。
下仁田町のJAで、シイタケほどの大きさのナメコ(たぶん栽培)をよく買ったけど、
マツタケなんかよりずっとうまいと思う。